3分で読める!ID-POSデータとは
小売業界では、売上を増やしたり、顧客の満足度を高めるために「ID-POSデータ」というものが重要な役割を果たします。お店で買い物をするときに、レジで商品がスキャンされる光景を見たことがあるのではないでしょうか。
これがID-POSデータを記録する一部であり、その価値は計り知れません。
この記事では、ID-POSデータについて説明し、小売業界においてなぜ重要なのか、どういった利点があるのかをご紹介します。
ID-POSデータとは?
ID-POSデータは、個別の商品の販売データを記録したものです。主に小売店舗における売上や在庫、顧客の購買行動などに関する情報を収集するために使用され、購買日時、購買商品の識別子(バーコード、SKUなど)、購買数量、購買価格、支払方法、店舗情報、顧客情報のような情報を含んでいます。
POSデータとID-POSデータの違い
POSデータは、商品が店舗で売れる時の情報を表します。何を、いつ、いくつ、どのお店で買われたかなどの情報を記録し、主に売上や在庫の管理の際に使われるデータです。
一方のID-POSデータは、もう少し詳しい情報が含まれます。「誰が」買ったかや、その人の過去の買い物履歴など個々の人に関するデータが加わっています。なので、効果的なマーケティングやサービスを検討する際に活用できます。
ID-POSデータの重要性と利点
ID-POSデータは販売戦略の最適化や顧客満足度の向上など重要な利点を提供する情報源となっています。
例えば、特定のプロモーションや割引キャンペーンの効果を評価する際には、キャンペーン実施後の売上データを分析することで、そのキャンペーンが売上にどの程度影響を与えたかを評価できます。
また、顧客の購買行動を把握する際にもID-POSデータは重要です。顧客の購買パターンや好みを分析することで、ターゲット市場をより正確に把握し、顧客に対するパーソナライズされたマーケティング戦略を展開できます。
これにより、顧客満足度の向上につながります。
ID-POSデータの活用例
顧客の購買パターンや好みの分析例として、スナック菓子の年代別購買金額ランキング(図1)を記載しました。このランキングを見ると年代別に購買商品の嗜好の違いが分かります。
例えば、「A社 ポテトスナックうすしお」は幅広い年代で支持されています。より購買パターンが表れている商品は「A社 海老風味スナック」と「PBポテトチップコンソメ」です。
「A社 海老風味スナック」のランキングを20代から70代まで見ていくと年代が高くなるにつれて上位に来ています。もう一つの「PBポテトチップコンソメ」は反対に年代が上がるほど、下位に下がっています。
つまり、「A社 海老風味スナック」は年配の方に、「PBポテトチップコンソメ」は若者に好まれているということが分かります。このようにID-POSデータを活用することで、顧客の購買行動の特徴を把握することが出来ます。
図1 スナック菓子の年代別購買金額ランキング
ID-POS分析ができるCustomer Journal
顧客分析システムCustomer Journalでは会員動向分析、商圏分析、属性別ABC分析などの様々な分析メニューによって顧客の購買行動の「見える化」をサポートします。「誰が」「何を」「どのエリアから」という3つの軸から分析することで、ターゲットプロモーションの効果検証や商品開発・品揃え、マーケット調査など幅広い業務に活用いただけます。
執筆者紹介
小林祐太
2021年入社。経営推進部マーケティング室所属。
コーポレートサイトのコンテンツ作成を担当。
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