GoToEatキャンペーンは向かい風

小売業への影響大の政策

コロナ禍による国内経済の落ち込みに対応し、政府による「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」が決定し、旅行・飲食・イベントなどの需要喚起のための事業が始まっています。今回は、その中でも小売業が影響を大きく受けると思われる「Go To Eat」について考えてみたいと思います。

「Go To Eat」とは

①オンライン飲食予約サイトを通じてポイントでの食事代還元 (既にスタート済み)
(1人当たりランチ500ポイント、ディナー1,000ポイント、1回につき10,000ポイントまで)
②プレミアム付食事券を通じて食事代還元
(12,500円の食事券を10,000円でご購入、1回につき20,000円分まで)

という二つの方法で実施され、何回でも上限なしに使えるようになっています。
①の方法では、「ホットペッパー」「ぐるなび」「一休」など13社のオンライン飲食予約サイトを使って予約を入れなければならない点と、会員登録によるポイント口座の開設という煩わしさが伴います。
②のプレミアム付食事券の取扱方法は、各都道府県に配布方法、還元内容や時期が任されています。そのため開始時期、販売額単位などがまちまちです。

また食事券の販売場所は、WEBや郵送による申し込み、百貨店・スーパー・CVS・郵便局で販売されるなど、消費者が比較的購入しやすい方法・場所が検討されていますが、なんと当該都道府県に住んでいなくても購入可能となっています。食事券の販売期間は10月中旬以降~来年1月末、使用期間は10月中旬~来年3月末までとされていて、食事券の使用できる場所は各都道府県で登録された飲食店となっています。登録方法が比較的簡易なため、町の蕎麦屋さん、洋食屋さん、中華屋さんなどの単独店も入ることができます。残念ながら、スーパー店内のイートイン・コーナーは対象となりません。

(注)「Go To Eat」は各都道府県で実施内容が異なるため、必ず各都道府県ホームページにてご確認ください。近隣の飲食店の登録状況を見ることもできます。

Go To Eatキャンペーンによる影響は?

このキャンペーンにより外食機会が増加すると、新型コロナウイルスにより外食機会が減少したことに伴い拡大していた内食需要が、コロナ禍鎮静化を待つことなく減少する可能性が出てきます。スーパーなどの小売業にとって「Go To Eatキャンペーンは向かい風」となるかもしれません。

いずれコロナ禍特需は終焉を迎えます。
だからこそ今、データを活用し、お客様の真の生活に寄り添うお店創りを進めてまいりましょう!