今年の8月を忘れない

首都圏の場合、8月は最高気温35℃を越えた日が昨年度の1.5倍となる16日間となり、月の半分は35℃を越えていたことになります。
また、昨年度のように8月前半に暑い日が続かず、むしろ中旬から後半にかけて暑い日が続いたことも異例でした。
雨の日は6日間と昨年度の半分となっています。
新型コロナウィルスの影響で外出が控えられたため、屋内の生活が多くなり、気象変化が感じづらくなっていますが、8月は気象も異常値だったと言えます。

また、学校の夏休み期間も不統一で、お盆の帰省や家族旅行も自粛傾向が顕著でした。
その上、7月の全国的な長雨や日照不足、8月に入ってからの猛暑により野菜や果物の価格が高騰しました。
つまり今年の夏の売上を分析する際には、気象要因、新型コロナ要因、生鮮品の価格要因に分けて見ることが必要です。
新型コロナ要因では、買い回り時間を短縮するため計画的な購買が増加したこと、外出機会が減少することから、ティッシュ、ハンドソープが上昇、ガム、ヘアケア、一般化粧品の減少したことなど。
鮮品の価格要因では、野菜の高騰でなるべく野菜を多く使用しないメニュー、麺類、パスタ、冷凍食品が多くなっていることなど。

異例なことが多かった今年の8月を忘れない。
来年8月の予算策定及び実績確認のためにも今年の売上・利益変動要因を把握しておくことが重要です。